所長のコラムです。
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御殿場市でよくある法務相談の傾向について
**御殿場市でよくある法務相談の傾向**
静岡県御殿場市は、豊かな自然と観光資源に恵まれた地域でありながら、住宅地としても発展を続ける街です。近年では高齢化や空き家の増加、外国籍の方の定住など、地域特有の課題が顕在化しており、それに伴って法務相談の内容も多様化しています。
まず多いのが「相続登記」に関するご相談です。親族が亡くなった後の不動産の名義変更や、遺産分割協議書の作成など、手続きの煩雑さから司法書士への依頼が増えています。特に空き家問題と絡むケースでは、相続人が遠方に住んでいる、相続人が多数にわたるなど、調整が必要な場面も多く見受けられます。
次に「成年後見制度」に関する関心も高まっています。高齢の親御さんの財産管理や施設入所に伴う契約手続など、家族だけでは対応が難しい場面で、後見人の選任や申立てのサポートを求める声が増えています。
また、御殿場市は外国籍の方の居住も多く、「渉外相続」や「外国人との婚姻・離婚に伴う登記手続」など、国際的な背景を持つ相談も少なくありません。言語や制度の違いに不安を感じる方も多いため、丁寧な説明と確実な手続が求められます。
さらに、地元で事業を営む方からは「会社設立」「役員変更」「事業承継」などの商業登記に関するご相談も寄せられています。小規模事業者が多い地域だからこそ、身近で柔軟な法務支援が必要とされています。
当事務所では、こうした地域の傾向を踏まえ、専門性と親しみやすさを両立した対応を心がけています。御殿場市の皆さまが安心して相談できる場として、これからも法務面から地域を支えてまいります。
外国関係相続について
**外国籍の方との相続・渉外登記の実例から見える課題と対応**
近年、御殿場市でも外国籍の方が定住されるケースが増え、それに伴い「渉外登記」や「外国籍の方との相続」に関するご相談が増加しています。国際結婚や外国籍の親族との相続など、国境を越えた法的手続には独特の注意点があり、専門的な対応が求められます。
たとえば、あるご相談では、日本人の方が亡くなり、相続人の一人が海外在住の外国籍のご子息でした。相続登記を進めるためには、海外で作成された署名書類の真正性を証明する「在外公証」や「アポスティーユ認証」が必要となり、現地の言語や制度に合わせた書類準備が求められました。当事務所では、翻訳者や公証人との連携を図りながら、スムーズな手続を支援しました。
また、外国籍の方が日本国内に不動産を所有していた場合、その方が亡くなった後の相続登記では、外国の相続法との関係を整理する必要があります。国によっては「遺言がないと相続できない」「配偶者の法定相続分が異なる」など、日本の制度とは異なるルールが存在するため、事前の調査と丁寧な説明が不可欠です。
渉外登記は、言語・文化・制度の違いが複雑に絡み合う分野ですが、正確な情報と誠実な対応があれば、安心して手続きを進めることができます。当事務所では、地域に根ざした司法書士として、外国籍の方やそのご家族にも寄り添いながら、確実な法務支援を提供しています。
「外国籍の親族がいる」「海外在住の相続人がいる」といった場合も、どうぞお気軽にご相談ください。渉外案件にも対応できる体制を整えてお待ちしております。